Q

本人が楽しんでいるように見えない習い事を
続けるかやめるか悩んでいます。
A
楽しんでいるなら続けましょう。これが、今回の回答です。 

 一度習い始めたことは、辞めてはならないというお母さんの考えも一理あります。例えば、ピアノについて典型的なのが、「自分でやりたいといって始めたじゃないの。高いピアノまで買ってあげたんですよ。中途半端に辞めるなんて許しません。」という調子で、頑張らせた結果、弾けるようになったピアノなのに、その後は少しも弾かなくなってしまう例が多いのです。ピアノやバレエやバイオリンなどは、いうまでもなくプロになるのは大変です。もしかして、並外れた才能に恵まれているお子様だったとしたら無理を重ねても、レッスンを続けさせる価値はあるでしょう。しかし、そういうお子様は例外です。例えば、ピアノの教師を仕事にしている西本ひろみさんは、世界で活躍している指揮者の西本智実さんを身籠ったときからピアノの音を聴かせ、0歳のときには、コンサート鑑賞をさせ、3歳でピアノとバレエを習わせ、中学生になったときには、バレエを辞め紆余曲折の結果、指揮者を選んで活躍中だという、生まれながらの才能を環境が、開花させた例です。
 サッカー日本代表の中村憲剛君は、何気ないきっかけで習い始めたサッカーを中学時代に辞め、高校時代に復活し秘めていた才能を開花させた例です。 
 幼ければ幼いほど自分で何をやりたいのかこれが続けられるのか、分かっていません。だからこそ、「つまみ食い」でいいのです。あれやこれややってみて、ふと自分の手や心にぴたりなじむ何かに出会ったら熱中して取り組むようになります。その「つまみ食い」であっても、人生の1ページに残る尊い人生観や社会観念や常識などを身につけているはずです。  決して、無駄になってはいません。
 以下、私の経験です。戦後、ようやく世の中が落ち着いた頃、日本舞踊が流行し子ども達は、猫も杓子も習ったものでしたが、花道家の母は、茶道と花道を私に強要したのです。しかし、芸を極めることもなく、小・中・高時代で辞めてしまった稽古事でしたが、私の人生の中に心地よく根付いて、楽しい生活観を醸し出しています。お客様を抹茶で出迎え、花一輪を生活から切り離すことのできない私になったのです。 
 「楽しめていない習い事」ならば、一端、お子様の意見を尊重しながら考え直すことも大切です。きっと、習ったことは、お子様の人生に素晴らしい色を湛えるときがやってきます。




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