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第40回:可能性は無限大


 新学期、子どもたちは、新鮮な気持ちでやる気にあふれています。張り切っている様子もうかがえます。しかし、中には、そうとばかりは言えないこともあるでしょう。先生が変わり、クラスの編成替えもあるなど、子どもたちにとっては、緊張したり不安になったりすることもあります。これからの1年間を左右する4月のスタートです。どのような気持ちで過ごしていくと良いでしょう。


●学校でできること

 「ピグマリオンの不思議」という言葉を聞いたことがあります。「この子は伸びる」そう言われただけで、本当に成績がよくなってしまう、ウソのような話。ある心理学者の実験です。小学生の子どもにテストを受けさせた後、20%の子どもを無作為に選び、「この子たちはこの1年で伸びる可能性がある」と担任教師に報告したところ、1年後のテストでその子たちの成績は本当に上がったと言います。こうあってほしいという期待は人を変える不思議なパワーを持っているようです。子どもの可能性を信じる教師の心のあり様がとても大切だと言えます。


●可能性は無限大

 本校の校歌の中には「可能性は無限大」とのフレーズが繰り返し出てきて、折にふれて歌う子どもたちを勇気付けます。実際、私自身も多くの教え子とのつながりの中で、幾度となく、「可能性は無限大」との言葉を胸に刻んだことを思い出します。小学生の時期は、まだ小さな芽が出たばかりの時。何十年も先の先まで決め付けるような言動は、慎まなくてはなりません。むしろ、いつか芽が膨らみ、大きくなって見事な花を咲かせ、やがて実を結ぶ日を迎える。そのような時が必ず来ることを信じて日々のくらしを大切にしたいものです。


●家庭でできること

 以前聞いた話で感動したことがあります。もうずいぶん高齢になられた教育者の方の話。学校の始まりには、毎年お母様が赤飯を炊いてくださったとのこと。何十年も前のことを懐かしそうに話されたそうです。「『勉強しなさい。がんばりなさい。』とは一言も言わない母でしたが、赤飯を食べるたび、『よし、今年もがんばろう。』と思った。」とのこと。物のない時代に赤飯は、大変なご馳走です。言葉で励ますことも大事ですが、それ以上に応援する気持ちを子どもにどのように伝えるか、親心の芯の部分が問われるように思いました。
 入学や進級という節目にこそ、子どもを勇気付ける眼差しを大切にしたいものです。





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