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第10回「遊びで学ぶ・遊びで育つ」


遊びと学びのけじめとは? 

 「うちの子は遊びと勉強のけじめがつかなくて…」小学生の保護者の方にはそんなお悩みがあるかもしれません。幼いときから「今は何をするときか」を意識して行動する習慣はしっかりつけたいですね。何も遊びと勉強とに限りません。おもちゃを持ったまま食事、食べながらゲームをする、そんな状況は幼児期のうちになくしたほうがいいでしょう。 
 でも、遊びと学びが切り離せないものであることは、事実です。特に、「自然の中で」「集団で」遊ぶ時、そこにはたくさんの学びがあります。それはドリルを何枚こなすかという勉強とは全く異質の学びであり、しかし、人として体験し会得しておくべき学びです。 

遊びの中に学びがあるという考え 

  友だちとうまく遊べない、すぐに大人(先生)に頼る、鬼ごっこで鬼になるとすねる、一人でゲームをするほうを好む、といった子どもたちが増えているといいます。すべて遊びには秩序・ルールがあり、無限の想像・創造空間があります。そこで働かせる知的好奇心は、後のアカデミックな学習の土台になるものです。そして遊びには「間」(相手との距離、間隔、タイミングなど)を知る機会があります。まさに、他人とのつきあいの始まりは、子どもの時の遊びの場。子ども同士の中でこそ育つものを見逃してはなりません。ロバート・フルガム著「人生に必要な智恵は、すべて幼稚園の砂場で学んだ」には、大人が考える「学び」の薄っぺらさを痛感させられる、心に染みる言葉がたくさんあります。 

遊びで育つ人間力   

 昨年11月から12月にかけて国立青少年教育振興機構が行った調査によれば、子どものころ自然の中で遊んだ体験が豊かな人ほど、「何事も最後までやり遂げたい」とか「深く学ぼう」という意欲が高い、との結果がまとまったそうです。自然は、人工物とは違い、すべてが自分の思うようには都合良くなりません。だからこそ、考える力、工夫、努力、想像力、忍耐といった力が人に備わっていくのでしょう。人間同士も同じこと。伝える力、言葉や表現の力も鍛えられていくものです。時間、空間、仲間が少ないといわれる現代っ子にこそ、マニュアルのない遊びの中で人間力を育てることを大切にしたいですね。




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