message for kids

第9回「子育てに節目あり」


子どもはジグザグに成長する 

 「人は失敗しながら成長する」とよく言われます。確かに、一直線に成功路を勢いよく進む、そんな成長の仕方は滅多にあるものではありません。実際、子どもたちの様子を側で見守っていると、「失敗しながら」というよりは、「ジグザグに」或いは「螺旋状に」成長するような気がします。行きつ戻りつの現実です。例えば、どんなに他の色を薦めても緑色の色鉛筆だけで絵を描いていた子が、ある日、カラフルな配色にトライし始めた、まわりの大人は大喜び。でも、突然また一色だけの描写世界に戻っていく。そして、しばらくするとまた、こだわりを捨てて様々な色づかいを始める…。こういった子どもの姿に、「蓄積が足らなかった経験を、あとから補っている」という見方があるそうです。ジグザグ恐るべし。経験の蓄積が次の成長のエネルギーになる、ということでしょうか。 

節目のやくわり 

 本校の児童が、自然体験の授業で竹をのぼろうと裸足で挑戦したときのことです。他の樹と違って、幹がなめらかな竹はのぼりにくく、多くの子どもは苦戦していました。しかし、節に足の指をかけ、ぐっと身体を伸ばして上へ上へと進んでいく子どもがいたのです。竹には節があります。その節をとらえて自分を上へと引き上げるチャンスにする子ども。節をとらえられず、すべってばかりでなかなか上に進めない子ども。子どもの成長にも、節目の存在が大きいのではないかと私は思いました。 

節目で伸びる子どもたち 

 人生に節目あり。年度や学期の変わり目、また卒業や入学も、子どもにとって大きな節目です。節目を意識すると、大人も心機一転、新たな自分へと一歩踏み出せるではありませんか。小さくても様々な節目の経験と意識が、子どもの成長のチャンス。すべりながらでも、ジグザグにでも確実に、自らの経験の蓄積を糧にして伸びていくのです。 

子育ての節目をとらえる 

 節は多いほど、強くしっかりと根が張って、竹は太く大きく育つそうです。親子の関わり、社会とのつながり…子どもが育つ世界は学校と家庭だけにとどまりません。少し広い視野と人との関わりを持ちながら、子育ての節目をうまく活かしたいですね。




nagisa_foot_1