みみはなのどの病気について

耳掃除の仕方について

耳の構造
■耳には自浄作用があって、耳垢は自然排出されます。

 健康な状態であれば、耳掃除は原則不要です。なぜなら耳には“自浄作用”があり、耳垢を自然と体外へ排出する働きがあります。特に小さなお子さんは耳の穴が小さく狭いので、出入り口に溜まって見えるだけ。実は鼓膜付近までは溜まっていません。もし溜まって見えても、触らず様子を見ることをすすめます。どうしても気になるのなら、入口のところだけを取るだけに止めて、やり過ぎに注意してください。よくあるのが掃除目的で耳かきや綿棒を入れることによって、かえって耳垢が奥へと押し込まれて耳の中を塞いでしまうこと。当院でも耳掃除によるトラブルで来院する患者さんは比較的に多いです。これは耳の形状の問題にあります。耳の中は耳穴の入口から鼓膜まで、S字状に曲がった形をしています。そのため綿棒や耳かきで思ったところに必ずしも届くわけではありません。そして耳の中の皮膚は薄くデリケートなので、軽くこすっても傷になる可能性があります。耳垢の元となる油を分泌する耳垢腺(じこうせん)は、油分で細菌が奥に入らないように防御もしているので、こすりすぎると、油分が減り、カサカサになり防御も低下します。さらに傷つくことで、炎症物質が耳の中を湿らせて感染を起こしたり、かゆみが強くなったりします。



52cbca0d90b3e810aee9037a8b3e41e5
■耳掃除は基本的にはしなくても 良いですが、
 どうしても耳掃除を行なう場合は、週に1回程度に。

 風呂上りに耳の中まで拭くのはお勧めできません。油分まで拭きとってしまう可能性があります。また、ふやけているのでこすって傷つくこともあります。前述したように耳の中はとてもデリケートなので、ひとこすりするだけでも皮膚が赤くなります。日々のお手入れはタオルで耳の入口を優しく拭く程度に。それでも気になるという方は、耳かき、または綿棒で耳の入り口の壁をなでるようにやさしく外に向かって耳垢を掻き出してください。綿棒の大きさは、大き過ぎると耳垢を押し込んでしまうので、ベビー綿棒がおすすめです。家庭でのケアは月に1回程度とし、多くても1週間に1回に止めてください。取れそうにないときは耳鼻科での耳掃除をおすすめします。「耳掃除だけで受診するなんて…」と思われるかもしれませんが、耳垢の除去は耳垢栓塞(じこうせんそく)と病名もあり、立派な医療行為として認められています。保険診療で受けられますので、「難しい」と思ったら診察を受けましょう。




imai_foot