実践_岸畑式教育方針

第7回:比べない子育て(第二弾)


 つい比べてしまう。これが現実ではないでしょうか。言葉を発しなくても、心もしくは、表情や態度で比べていることを、お子様に悟られていませんか。同性のきょうだいは、親和性が高く遊びや趣味などが似る傾向があります。また、お互いにライバル意識を持ち得ているために、きょうだい同士や、周囲の比較意識を目にすることがあるでしょう。「おねえちゃんのようにできるよね。」は、比較ニュアンスが読み取れます。また、「おにいちゃんを見てごらん。」は、比較対象が明らかに見えています。気配り日本語を使うことで、「比べない子育て」ができるはずです。
①「ほうらね。おねえちゃんのまねができたわね。」「ちょっとおねえちゃん、妹を見てやって。上手に靴下が履けたよ。ちゃんとお姉ちゃんの様子を見てたのね。」これで、同性きょうだいを同時に誉めたことになりました。この言い方は、出来ないことを出来るようになるための方法でもあるのです。これは、一挙両得というものです。(岸畑流)
②同性きょうだいの見習い。兄が、どういう理由で注意をされているのか。じっと聞いていない振りをして聞いているため、何も言わなくても自分でやり終えているという要領のよさが全てにあります。その為に、子育ては、非常に楽です。(児玉家)
③同性きょうだいのライバル視。何でも出来る姉にライバル心を燃やし「お姉ちゃんは、いつごろ、雲梯ができたの。」と、聞いてきました。「年少の頃、1つ飛ばしで渡っていたかな。」と答えたところ、妹の姿は、いかにも悔しそう。妹は、年中の頃では渡れなかったのです。「わたしは、縄跳びは、できるもん。お姉ちゃんは、『できなかった。』と言ってたよ。」(必死に負けまいとする表情が伝わる。)「そうだったわ。お姉ちゃんは雲梯、あなたは縄跳び、お互いに得意なものが違っていて面白いね。」安心した表情になりました。「お姉ちゃんも練習をしたのだから、あなたも練習しなさいね。」と言いたかったのですが、「ひと呼吸」おきました。(星山家)
④年子親いらず。年子同性きょうだいである女の子は、お互いを意識しつつ、喧嘩しながらも仲良く遊んでいます。また、勉強も2人で教え合っているため親は大変楽をしています。(小倉家)
⑤言葉選択。年の離れた同性きょうだいへの投げ掛け言葉です。「お姉ちゃんだから、…しなさいね。」ではなく、「5歳だよね。…きっとできるでしょう。」と、長女なので何をしなければならないではなく、個人として何をするのかを伝えるようにしています。(中田家)
 同性きょうだいの子育ては、永遠に試行錯誤しながら成長を見守ることが、「比べない子育て」なのだと結論づけます。異性きょうだいは、同性きょうだいほどのライバル心がありません。生まれながらに多様性を意識できるのがよいところです。従って、それぞれの良いところを認め合って成長を促すのが、お母さんの役目と言えます。
⑥6歳離れた異性きょうだいの1例。姉、弟の関係で、素直に姉を尊敬できるように、「お姉ちゃんが、一緒だと楽しいね。」「お姉ちゃんが、手伝ってくれたよ。」と、伝えています。(山本家)
 最後に、「人は、ちがうからこそうまくいくのです。」きょうだいは、「同じだ。」と思うから「比べてしまう」のです。みな、それぞれの違った性格や環境の中で成長をするので、きょうだいは、違っていていいのです。子育てに悩めば悩むほど、最高の子育てができると信じます。





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