実践_岸畑式教育方針

第1回:聞かせること。


 良質の刺激教育の受け皿つまり、「一度で聞く子」の耳作りこそ、お子様を最高の能力に伸ばす秘訣なのです。産まれてすぐ、母語の学びが始まっていることを知っていますね。赤ちゃんが、関心をもてる環境づくりをして、不思議に思っている場づくりをし、面倒がらずに答える姿勢を常にもち、母語を伝えねばなりません。

①産まれて12日目から母語を聞かせている例を紹介しましょう。「おはよう。」「今日は寒いね。」「眠たいの?」「お腹すいた?」と手を握ったり、頭を撫でたりし、無言の接し方を片時もしてはならないのです。

②生後3ヵ月等頃には、周りが見え指さすようになるので、例えば実物のリンゴに集中させ「リンゴ・赤よ。」と伝えます。この期から1日に5つ~8つの単語を覚えるようになるので、必ず体験を通して話し掛け、反応を示したときには「誉め言葉」を忘れず「すごい。」等と、オーバーな言葉とスキンシップで表現してあげることです。

③1歳を過ぎると、母親の問いに顔を背ける仕草もするので、「聞かせたいとき」は、子と母親の目を一致させ、両手をしっかり握り「あれは、だあれ?」等と尋ねると、「お父さん」と答えるようになります。常に、親子の身体の一部が触れ合っていれば、「聞く姿勢」ができ「聞く子」に繋がります。

④2歳になると、視野が広がり母親とのコミュニケーションが少なくなりがちなので、1日の生活リズムの予定表の中で、向き合い「聞かせる」場を設けねばなりません。例えば、食事の支度を子どもと一緒に、「ご飯の用意するね。」「野菜の型抜きさせて。」「してちょうだい。」お手伝いをやりたいという子どもを見守り、やりたいことに関して寛容に受け留めていれば、母親からの要望を、一度で聞いてくれるようになります。危険を伴うことも多々ありますが、なぜ、危険なのかの理由を納得ゆくまで説明すれば「聞く子」になります。

⑤3歳からは、「禁止調生活」の連続に、少なからずなりがちです。④で述べたように、子どもの人格を認め、悪い理由を理論立てて説明することが出来れば、正しいことへの耳の傾け方が身についてくるのです。「聞く子」にするか否かは、母親の言語力と抱擁力にあると言っても過言ではありません。

⑥5歳になると、言語は豊富になり、母親顔負けのところも登場してきますが、まだまだ考えは甘いものです。「今日、先生に怒られたんよ。」「ええ!そんなこと。」「でも…。」「どうしたらいいかね。」「明日、そうする。」のように、子どもの言い分を聞き、その言い分を否定せず、「どうすれば良かったのか。」を親子で話し合えば、正しいことを聞く子、つまり「一度で聞く子」になるのです。

 どの年齢をとっても、母親は、子の言葉、行動、人格を人間対人間の、対等の立場で子と付き合うことが、大切です。また、愚痴を零さず「身体と言葉で誉める。」これぞ、「聞かせる」「一度で聞く子」になる「秘訣」であると思います。一度で聞く子は、良質の刺激教育の全てを一度で理解吸収しプロセス人間へと成長します。


※資料提供者:松谷美佳・中田美佳・岩井二三枝(敬称略)





会長・岸畑恭仁栄