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第16回:無痛分娩について

晩婚化による高齢出産に伴い、身体に負担をかけない無痛分娩を選択する方が増えていくだろうと予測されています。
海外では約150年の歴史を誇る無痛分娩ですので、女性の認識の高さが相まって約80%という高い普及率を誇っています。
 元々日本は「お産は痛みを伴うもので、痛みを耐えてこそ子供に愛着がわく」という考えのある民族と言えます。日本ではここ数十年でやっと無痛分娩の方法や考えが広まってきているものの、現在、日本の無痛分娩の普及率・割合は約3%と言われています。
 「無痛分娩」とは、一般的に「硬膜外麻酔による無痛分娩」のことを指します。背中から細く柔らかい管を通し、そこから麻酔薬を注入して痛みを軽減させていくというものです。痛みを感じる神経を、麻酔をつかって一時的に麻痺させることにより、痛みを軽減しながら快適に分娩を行うことができるように工夫された分娩方法です。
 陣痛の痛みは最初弱く、徐々に強くなっていくのが普通です。自然分娩では痛みを受け続けることによって脳が麻酔のような役割を持つ物質を分泌して、また、痛みを少し軽減させるような呼吸法をつかって、痛みを緩和します。

《 無痛分娩のメリット 》
痛みがなく分娩中、出産後の体力を温存することが可能
産科医と助産師・看護師に麻酔科医が加わり、チーム医療で分娩の介助を行う
分娩経過中に急な帝王切開が必要になった場合、迅速に対応可能
施設によって異なりますが、自然な陣痛を待たずに、日取りをあらかじめ決め、
 薬で陣痛を起こして計画的に分娩を行うことが可能です。

《 分娩中の過ごし方 》
麻酔中は絶飲食で点滴を行いますが、お茶・お水は飲んでも構いません。
歩行は出来ませんので、トイレはベッド場で導尿します。
定期的に血圧測定・麻酔範囲のチェック・内診などの診察があります。
ご家族の立ち会いも可能です。

《 起こりうる問題点 》
低血圧、体温上昇、頭痛や吐き気などが出てしまうことがあります。
腰痛・下肢の神経障害・異常感覚など。ただし、すべて適切な対処法は存在しています。
お母さんのいきむ力が弱まり、分娩時間が長くなるため、吸引分娩になる可能性があります。

《 無痛分娩ができない方 》
産婦の了承が得られない場合
脊椎の手術既往や変形など背骨に疾患のある方…など

 硬膜外麻酔で使用された薬が、母乳を介して赤ちゃんに悪い影響を与えることはないとされています。健やかなる赤ちゃんの誕生と、産婦さんの満足できたと思えるお産が一番大切ですので、無痛分娩のメリット・デメリットを妊婦さん自身、よく理解され選択されることが賢明と考えます。入院の時期、麻酔を施行するタイミング、料金等、施設によって異なる事項がありますので、出産される施設でお尋ねになって下さい。




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