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第32回:叱ること 褒めること


 子どもが、一人の人間として、してはいけないことをしたり、人に迷惑をかけたりしたとき、叱られるのは当然です。叱られた体験を通して社会から受け入れられるような態度や行動様式を身につけることができるからです。一方、叱られることで自分に自信が持てなくなり萎縮してしまうのではないかと心配する向きもあります。自信を持って社会に出ていくことができるような叱り方や褒め方について考えてみましょう。


●愛情をもって本気で叱ろう

 最近、「新入社員を指導するとき、思い切って叱れない。」という声を聞きました。叱られると自分を否定されたかのように受け取り、反発したり落ち込んだりして指導しにくいという場合、多くは学童期に、適切に叱られていないことによるものが多いと言われています。そこで、教員には、子どもを指導するとき、行為を叱るのであって、人間性を否定することがないようにと諌めます。その上で将来に悔いを残すことがないよう、大人になって困ることがないよう、いけないことはいけないと自信を持って叱ることが大切だと伝えます。家庭も同じです。勝手な感情で激しく叱るのか、嫌われまいと迎合するのか、子どもは、親の態度を敏感に感じ取っているものです。本当に大切なのは愛情を持って本気で叱ること、想いを込めて目の前の子どもに向き合うことです。


●失敗の中の褒めること

 学校の帰り、何気なく蹴った石が通り過ぎていく自動車に当たってしまったことがありました。家庭に連絡すると、「たった今、子どもから聞いて、どうしたものか思案していました。」とのこと。後で自動車の持ち主が分かり謝罪することができました。「石を蹴ったことは不注意だったが、家の人に自分のしたことを進んで話したことは勇気のある立派なことだった。」と褒めました。失敗をしても正直に言えるのは、そこに親子の信頼のきずながあるからです。子どもは、大人になるまでにたくさんの失敗を積み重ね次第に素敵な大人になっていくのではないでしょうか。


●結果に責任をもたせよう

 時に、子どもの気持ちや意志を尊重するあまり、結果に至る心情を汲んで厳しい対応ができにくい場合があります。たとえ、良いことをしようとしたとしても、結果として失敗すれば、中学年ぐらいから責任をとることの大切さも子どもに伝えなければなりません。失敗しても他人のせいにしたりせず、自分自身が不十分だった点を振り返ることができるようしっかりと導いていきたいものです。



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