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第16回:問題解決能力と自立



 問題解決能力を育てる唯一の方法は、当然ながら自分で問題を解決していくことです。しかし多くの場合、親は子供が問題に巻き込まれないよう、状況をコントロールしたくなるものではないでしょうか。
 問題が起こるとは、ある種の行動を必要とする、負の結果をもたらしうる状況のことを意味します。問題の程度を推測することは重要で、分析力が必要とされます。大きな問題はいつも些細な問題がいくつも積み重なって大きくなります。些細な事がどのようにして大きな問題になっていくのかを理解することは、問題解決能力を養う上で重要です。
 問題の本質を理解すると同時に、よくない結果を避けるための行動をおこすことが必要となります。例えば、自分の子供が世界へ飛び立つのを助けるために子供をサポートする必要があるでしょう。しかしどの部分を指導してあげればいいのでしょうか。私は問題分析の段階で力を貸してあげるべきで、実際に行動を起こす段階は自分でさせるべきだと考えます。
 問題を解決する際、最初に問題分析の段階をとばし、即座に行動を起こすことを促したくなるでしょう。しかし最初に様々な視点から問題を捉えないと問題の単純さを見逃し、問題をより複雑にしてしまう可能性があります。さらに、深く考えずに行動に走ると、問題を解決する過程で間違った自分の責任を感じることもありえます。問題を解決するのは親の役割と思いがちですが、子供を自立させるにはそうではありません。
 親は、子供たちが世界を見る時のフィルターになります。子供に危害が加わらないよう、親は当然ながら子供の守りに入ります。しかし親は子供を守りすぎることがあり、ここ20年で子育てが変化し、守りの行動が増す傾向があらゆる場面で見られるとのことです。
 興味深い例は、子供の成績について大学と議論する親御さんがいるという話です。大学卒業後親元へ戻り、自立ができない学生が増えているのが昨今の傾向だそうです。残念ながら、親の問題解決時の過干渉がこれらを引き起こしていると考えられます。早い時期から、親が問題について考えるのを手助けし、必要であればどのような行動を起こしたらいいかアドバイスを与え、見守る必要があると思います。手を出さずに見守り続けるのには忍耐が必要ですが、自ら行動を起こすことから子供は学ぶのです。親が問題を解決してあげるよりも、自ら問題解決能力を培うのはもっと重要なことなのです。



35_広島インターナショナルスクール_ダミアン校長