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第12回:会話が私たちに教えてくれること



 私達の脳は常にパターンを探しています。そうすることによって、様々なことを学んでいくのです。会話でのパターンは、人とのやり取りを行う上で大切です。最初に言語を学ぶ時、親子の間で進行中の会話は、言語発達においてだけではなく、我々が生活を送っている社会の見方を身に着ける上でも、大変大きな影響を与えます。
 親御さんと多く話す子供は、多くの言葉を身に着けると言われています。しかし、ハーバード教育学大学院のBari Walshさんは以下のように説明しています。(https://www.gse.harvard.edu/news/uk/15/02/smart-talk)大切なのは、ただ話すだけではなく、きちんと会話をすること、会話の質、使用する単語の質を考えて会話をすることだと。大げさな言葉をただ使うのではなく、会話の質が大切なのです。
 Walshさんは幅広い様々な分野の、複雑な、相互に作用しあう言葉を使いながら、語り、物事を説明し、様々な事を想像することが重要だと説明しています。
 人との関係を築く上で、質問するという行為をパターン化することは大変重要です。夜空を見上げて「月の上を歩くのは、どんな感じなんだろう?」といったように、子供が自分の考えをめぐらす時間と空間を与えられ、常に考えを聞いてもらえる境遇にいるとしたら、質問をするという感覚のパターンを持ち合わせていることになり、このパターンは彼らの世界を説明し、また以下のことを学んだことになるのです。

■自分の考えが会話に意味をもたらすので、自分が一個人として価値ある人として認められている。
■想像力を高めることは大変重要。
■物事の捉え方は人によって様々だ。しかしこの異なる考え方に正しいも間違いもない。
■考えをまとめるのには時間が必要。忍耐強いリスナーであれ。
■アイデアを得るには、様々な角度、深さから物事をとらえる必要がある。
■お互いのアイデアを組み立てることによって自分の考えに意味を持たせることができる。

こう考えると、重要なのは言葉だけではなく、どのように言葉を使うかなのです。

 子供たちがどのような会話、どのような会話のパターンに遭遇するかによって、自分の居場所について学んでいくのです。ある意味、会話は子供への貴重な贈り物に成り得るのです。


35_広島インターナショナルスクール_ダミアン校長