グローバルキッズ育成法

第11回:これからの時代に求められる資質と能力



 私には2人子供がおります。2人とも国際バカロレア(IB)の教育を受けました。国際バカロレアとの出会いは子供がきっかけでした。
 私がブルネイで教鞭をとっていた時、上の娘が小学校、下の娘が幼稚園に通っていました。生徒主導型懇談会に呼ばれ、私は訳も分からず参加しました。
 先生が初等科教育は年間を通して、6つのユニットで成り立ち、ユニットごとの探求を通して、子供たちは様々なスキル、知識、理解、態度を学び、身に着けていくと説明してくれました。よさそうだけど、実際にはどのような学習なんだろう。これがその時の私の感想でした。それから間もなく、それがどんな教育なのかが分かりました。
 お絵かきでも紹介してくれるのかなと思っていたのですが、4歳の娘が部屋の後ろにあるWondering Wall(不思議な壁)へ連れて行ってくれました。その壁に大きな紙が貼られており、大きな文字でDifferent types of families make up our community(様々なタイプの家族がコミュニティーを形成している)と書かれていました。娘はそれを大きな声で読み、壁の左端に書かれていた自分の名前を指し示しました。それから、ユニットの始めに娘が考えていた家族について、彼女が持った疑問について話はじめました。娘の考えは、壁に書かれていた彼女の名前の近くに先生の文字で書かれていました。
 それから、ユニットが進み、色々学ぶにつれ、自分の家族観や疑問がどのように変わったかを、視覚的に先生が書いた文書を指し示しながら説明してくれました。そして、Wondering Wallの右側に、最終的な彼女の家族についての考えが書かれていました。それは先生によって書かれたものでしたが、娘の言葉でした。最終的な彼女の意見は、最初に彼女が抱いていたものとは大きく異なっており、4歳児が4歳児の言葉で、自分が学ぶことにより、様々な形の家族構成があるということを理解したと書かれていました。自分が想像していたのと実際の世界は違うということに4歳の娘が気付いたという重要性を考えながら、学校を後にしました。
 我々大人も、もがきながら日々新しいことを学びます。しかし、素晴らしいのは、4歳児が学習を進め、どのように自分の理解が変わったか、またなぜ変わったのかを意識しながらきちんと説明できることです。このユニットの終わりに、娘はとても優秀な、自主的、かつ多角的に物事を観察できる学習者となっていました。
 本来、グローバル教育とはこのようなものであるべきなのです。短期間で娘は成長しました。学習過程が学習者に影響を及ぼし、小さなことが積み重なり、それが信じられないほどの大きなステップとなるのです。


35_広島インターナショナルスクール_ダミアン校長