子供の◯◯についてお話します。

夜尿症についてお話しします。

●はじめに
 年齢とともに膀胱容量が増加し、尿量を減らす抗利尿ホルモンの夜間分泌も増加するため、5~6歳になると、90%の子どもはおねしょがなくなります。6~7歳を過ぎても、週に3回以上のおねしょがあれば、夜尿症とされます。夜尿症の頻度は、小学校低学年では約10%、高学年では約5%で、1年毎に10~15%は自然経過で治っていきます。ところが、治療を受けると治癒率が2~3倍高くなり、夜尿症卒業までの期間が短縮します。

●夜尿症の3つの型
 夜間尿量の多い多尿型、膀胱容量の小さい膀胱型、両方の要素のある混合型があります。各型で対処法が違ってきます。

●まずは生活の改善から
 夜尿日誌をつけてみましょう。これだけでもやる気がでて、効果があります。決まった時間に排尿、特に起床後と就寝前には、必ずトイレにいく習慣をつけます。日中にしっかり水分を摂り、夕食後、特に就寝前2~3時間の水分摂取を制限します。暑い季節で夜にのどがかわく時には、氷1~2個で対応しましょう。また、夕食では塩分や蛋白質を控えるようにします。習い事の前にある程度の食事を摂り、帰宅後は補食程度に。スポーツの後には早めに水分補給ができるように、水筒を持たせましょう。就寝時の冷え対策と便秘の治療も大切です。

●抗利尿ホルモン
 尿を濃縮して尿量を減らす働きがあり、膀胱容量が正常で夜間尿量の多い多尿型で、最も効果があります。就寝前に歯磨きの後、水を使わずに口の中で溶かし、服用後はうがいも避けるようにします。水分を多量にとると、低ナトリウム血症(水中毒)を来すので、注意しましょう。段階的に減量すると、再発率は減少します。

●アラーム療法
 アラームの音と振動が刺激となり、尿意で覚醒する習慣がつき、夜間の膀胱容量が増加します。アラームが鳴っても子どもが気づかない場合には、親御さんが声をかけ、トイレで排尿するように促します。治癒率は65~70%、中止後の再発率は10~20%とされています。

●その他の治療
 昼間のおもらしがある場合には、抗コリン薬を併用します。便秘、残尿などの副作用に注意が必要です。その他に抗うつ薬や漢方薬が使用されます。難治性の場合には、脊椎、腎臓、尿路疾患などの検査が必要となります。

●おわりに
 怒らない、起こさない、焦らない、ほめる、比べないが治療の5原則です。夜尿症は、親のしつけの問題ではありません。夜尿症の子どもは、自己肯定感が低下しがちです。夜尿のなかった日は、しっかりほめてあげましょう。治したいという親子の前向きな姿勢が大切です。二人三脚の治療で、親子の絆はさらに強くなり、お子さんも大きく成長されることでしょう。

野村真二院長