子供の◯◯についてお話します。

小児の頭痛についてお話します。


●はじめに


 「頭が痛い」と訴える子どもさんは、比較的多くみられます。最も多いのはかぜや疲れによるもので、治療や休養により改善します。小児にも片頭痛や緊張型頭痛がみられ、緊急を要する疾患による頭痛もあるので、注意が必要です。



●小児の片頭痛


 片頭痛の過半数は20歳以前に発症し、低年齢化の傾向があります。家族歴が約70%でみられ、特に母親に多いとされています。片頭痛は片側性、拍動性で、光過敏、音過敏、悪心、嘔吐を伴うことがあり、日常的な動作により増悪します。小児では両側の前側頭部の頭痛のことが多く、持続が短く、頭痛のために覚醒することもあります。また、小児の片頭痛は頭痛よりも、嘔気、下痢、乗り物酔いなどの腹部症状が全面に出ることがあり、周期性嘔吐症からの移行も多いとされています。




●小児の緊張型頭痛


 パソコン、ゲーム、テレビなどで長時間同じ姿勢を続けることにより、頭、首、肩の筋肉が緊張して起こる頭痛です。ズキンズキンではなく、圧迫感、締めつけ感のある頭重感で表現されます。日常的動作で増悪せず、悪心、嘔吐、光過敏、音過敏はないことがほとんどです。



●緊急を要する頭痛


 緊急を要する疾患には、脳炎、髄膜炎、頭蓋内出血、脳腫瘍などがあります。急性進行性の頭痛、意識障害、けいれん、悪心、嘔吐、麻痺などの神経症状を伴う頭痛や慢性でも持続性増悪性の頭痛では、CTやMRIなどの画像検査を行い、緊急の対応が必要となります。



●その他の頭痛


 高血圧、眼精疲労など眼科疾患、鼻炎、副鼻腔炎など耳鼻咽喉科疾患、歯科疾患による頭痛もあります。また、不登校、摂食障害、起立性低血圧、アレルギー疾患などには一定の率で頭痛患児が存在します。小児・思春期では、心に問題がある場合の最も多い症状が頭痛です。



●薬剤治療と生活習慣の見直し


 生活に支障が出る場合には、鎮痛剤や予防薬を内服します。生活習慣の改善として、ゲーム、テレビの時間を制限し、適度な戸外での運動を心がけましょう。三食を規則正しく摂取し、過度な習い事を見直し、早寝早起きを身に付けることも大切です。



●おわりに


 たかが頭痛、されど頭痛。
 子どもさんが頭痛を訴えたとき、「いつものサボりぐせね。気持ちの問題よ。」と片付けずに、「頭が痛いのね。」と受け止めてあげること…。そして、何か病気が隠れていないかを念頭において、子どもの体調や生活習慣を見直してみましょう。



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